ツールの概要
このツールは粘度(動粘度・粘性率)の単位を一括変換するWebツールです 。
SI単位系・CGS単位系・英米単位系・工学単位系・産業実用系まで、40種類以上の粘度単位に対応しており、数値を1つ入力するだけで対応するすべての単位の値をリアルタイムで確認できます 。
基本的な使い方
画面上部の操作エリアには以下の4つの要素があります
- 数値入力欄:変換したい数値を入力する(小数・負の数も入力可能)
- 単位選択ドロップダウン:入力した数値がどの単位なのかを選ぶ
- カンマ表記チェックボックス:数値を「1,000,000」のようにカンマ区切り表示に切り替える
- リセットボタン:入力値をクリアしてゼロの状態に戻す
入力欄に数値を打ち込むと画面下部の一覧に変換結果が即座に表示されます 。
対応単位の種類
変換結果はカテゴリ別のグループに色分けして表示されます 。
動粘度(灰色グループ)
流体が「どれだけ流れにくいか」を表す粘性率(動粘度 / 絶対粘度)の単位群です 。
| カテゴリ | 代表的な単位 |
|---|---|
| SI単位系(粘度) | Pa·s、mPa·s、µPa·s など |
| CGS単位系(ポアズ系) | ポアズ P、センチポアズ cP、dyn·s/cm² など |
| 工学・重力単位系 | kgf·s/m²、kgf·h/m² など |
| 英米単位系 | lbf·s/ft²、slug/(ft·s)、reyn など |
運動粘度(青色グループ)
動粘度を密度で割った運動粘度(動粘性係数)の単位群です 。
| カテゴリ | 代表的な単位 |
|---|---|
| SI単位系(運動粘度) | m²/s、mm²/s など |
| CGS単位系(ストークス系) | ストークス St、センチストークス cSt など |
| 英米単位系(運動粘度) | ft²/s、in²/s など |
産業・実用系(黄色グループ)〔近似値〕
工業現場で慣用的に使われる計測秒数系の単位で、経験式による近似換算のため完全な精度は保証されません 。SUS・SSF・エングラー度・レッドウッド1号/2号が含まれます。
重要な注意点
動粘度(灰)と運動粘度(青)は密度がわからないと相互変換ができません。
そのため、選択した単位のカテゴリ外の項目には「—」と表示されます 。これはツールの不具合ではなく、物理的に変換不可能であることを示しています。
計算式の詳細
線形変換単位の計算式
SI・CGS・英米・工学単位系はすべて基準単位(Pa·s または m²/s)との固定係数による線形変換です 。
\[\text{基準値} = \text{入力値} \times f\]
\[\text{変換後の値} = \frac{\text{基準値}}{f}\]
主な換算係数 \(f\) の例(動粘度、基準:Pa·s):
| 単位 | 換算係数 \(f\) |
|---|---|
| Pa·s(基準) | \(1\) |
| mPa·s | \(10^{-3}\) |
| µPa·s | \(10^{-6}\) |
| kPa·s | \(10^{3}\) |
| ポアズ P | \(0.1\) |
| センチポアズ cP | \(10^{-3}\) |
| kgf·s/m² | \(9.80665\) |
| lbf·s/ft² | \(47.88026\) |
| reyn(lbf·s/in²) | \(6894.757\) |
産業・実用系の近似計算式
以下の経験式はすべて運動粘度 \(\nu\)(単位:m²/s)と各測定秒数 \(t\) の間の近似換算です 。
セイボルト・ユニバーサル秒(SUS)
\[\nu = \begin{cases} (0.226\,t - \tfrac{195}{t}) \times 10^{-6} & (t \leq 100) \ (0.220\,t - \tfrac{135}{t}) \times 10^{-6} & (t > 100) \end{cases}\]
逆算( \(\nu \rightarrow t\))では、\(c = \nu \times 10^{6}\) として
\[t = \frac{c + \sqrt{c^2 + 118.8}}{0.440}\]
ただし \(t \leq 100\) となる場合は
\[t = \frac{c + \sqrt{c^2 + 176.28}}{0.452}\]
セイボルト・フューロル秒(SSF)
\[\nu = \begin{cases} (2.24\,t - \tfrac{184}{t}) \times 10^{-6} & (t \leq 40) \ 2.12\,t \times 10^{-6} & (t > 40) \end{cases}\]
逆算:\(c = \nu \times 10^{6}\) として
\[t = \frac{c}{2.12} \quad \text{(暫定)}, \quad t \leq 40 \text{ の場合は } t = \frac{c + \sqrt{c^2 + 4 \times 2.24 \times 184}}{2 \times 2.24}\]
エングラー度(°E)
\[\nu = \left(7.45\,E - \frac{6.31}{E}\right) \times 10^{-6}\]
逆算:\(c = \nu \times 10^{6}\) として
\[E = \frac{c + \sqrt{c^2 + 188.038}}{14.9}\]
レッドウッド1号秒(RW1)
\[\nu = \left(0.247\,t - \frac{50}{t}\right) \times 10^{-6}\]
逆算:\(c = \nu \times 10^{6}\) として
\[t = \frac{c + \sqrt{c^2 + 49.4}}{0.494}\]
レッドウッド2号秒(RW2)
\[\nu = \left(2.48\,t - \frac{484}{t}\right) \times 10^{-6}\]
逆算:\(c = \nu \times 10^{6}\) として
\[t = \frac{c + \sqrt{c^2 + 4801.28}}{4.96}\]
よくある使用シーン
- 海外の技術資料に記載された cP(センチポアズ) を日本のSI単位 Pa·s に換算したい
- オイル仕様書に載っている SUS値 を cSt(センチストークス) に変換して比較したい
- 輸入機械のマニュアルにある lbf·s/ft² を扱い慣れた単位に直したい
産業・実用系の換算はあくまで近似値であり、精密な設計や品質管理には公式の変換係数や実測値を別途確認されることをおすすめします 。
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